この『トポロジー II』ノートは、前作『トポロジー』で触れた内容を土台に、もう一歩踏み込んだ"位相的視点"を広げる試みとして位相幾何学っぽいトピックを書きました。特に、ホモロジー・コホモロジーとホモトピー理論を具体的に扱いたいと思って、単体的複体・ホモロジー、ド・ラームの定理、そしてホモトピー群や被覆空間、ファイバー空間など、より構造的なトピックを選んでいます。
単体的ホモロジーでは、位相空間を多面体的に近似して、境界作用素を通じて"穴"の構造を見ていきます。そこから、ド・ラームの定理を再訪し、実際にド・ラームコホモロジーと単体的コホモロジーがどう対応しているかを具体的に計算しています。
後半ではホモトピーに焦点を当て、ホモトピー群の構成、被覆空間の性質、ファイバー空間とその完全系列など、抽象ながらも図や構成が豊かなテーマを扱っています。ホモトピー群がどのように定義され、どういう直感で演算ができるか、さらには懸垂(サスペンション)によってどのように高次の構造が生まれるかを追いかける内容は、個人的にもとてもワクワクしながら書いた部分です。
「形の違いをどう区別するのか?」「空間の持つ"つながり方"はどう分類できるのか?」という疑問に、代数的手法で応える道具たち――それがここでのテーマです。抽象だけど、意外と手を動かして理解できる、それがトポロジーの面白さだと思っています。
序盤では単体的複体やホモロジー、またそれらを用いてド・ラームの定理についての補足的な説明を付け加えるような内容になっています。 このnoteを持ってド・ラームの定理は完結します。
またホモトピー論について基本的な部分だけ取り上げました。 基本的な基本群やホモトピー群の計算なんかもしてます。 一応や超球面のホモトピー群の比較的簡単に計算出来るものについてまでです。 他のNoteとの関連は少ないので後回しにしても大丈夫です。
など