今回は経路積分の導出などの場の量子論の周辺の話を書いてみました。場の量子論と相対論的量子力学との関係や場の量子論での経路積分の導出などを取り扱いました。
主題は主につぎのとおりです。
順番に簡単に解説します。
サイエンスハブで公開している場の量子論ノートでは自然単位系とよばれるを採用しています。これはおそらく一般的なものですが、ときどき自然単位系を選ばない方がいい時があります。やがあったほうがいいときなどです。
場の量子論に精通している人にはおそらく不要な内容なのですが、不慣れな学習者に自然単位系を使わない場合にはどうなるのかを簡単に置き換えが自分でできるようになるための助けになるのかもと思って簡単に書いてみました。
場の量子論のテキストによってノーテーションが微妙な違いがあります。
サイエンスハブで公開している場の量子論ノートで採用しているノーテーションはローレンツ不変なものを採用していますが、
Peskinをはじめ他の場の量子論の本では違うノーテーションをよく見かけます。
好みの問題ではありますが、見た目が少し違ってくるために混乱する読者がいるかもしれないと思い、少しだけその辺の橋渡しになるような内容を書いてみました。
この辺からこのノートの本題です。場の量子論と相対論的量子力学、あるいは非相対論的な量子力学。いずれも量子力学ですが少しへだたりがあるります。この章ではその橋渡しをするための内容を書きました。
場の量子論から量子力学のフレームワークを導出して自然に場の量子論と量子力学との関係が見えるようにしました。
例えば量子力学では位置の固有状態などがありますが、場の量子論の枠組みから位置の固有状態を導出するなどしました。
これによって場の量子論の言葉で波動関数などを記述することができるようになります。
これは光子などのボソン粒子の古典的な描像と場の量子論での描像との関係について簡単に書きました。
量子力学で扱う光の粒子性と古典力学で扱う光の波動性との関係がこれによって少し見て取れるようになるかもしれません。
最後に場の量子論での経路積分の導出を行いました。場の量子論ノートでは量子力学からのアナロジーで天下り的に経路積分を与えました。
理論としては経路積分法と演算子法が同等であることをノートを通して示していますが、このノートで直接演算子法から経路積分を導出しました。
対象は実スカラー場、複素スカラー場、Dirac場のそれぞれについて経路積分の導出を行いました。