後半は特殊相対性理論です。トピックとしてはだいたいのものを取り上げて説明していると思います。
最後におまけみたいな事も書いてます。
全体として、電磁気学の記述でよく使われるベクトル解析(テンソル解析)の言葉ではなく、微分形式の言葉で記述しました。
自分はこっちのほうが扱いやすいので・・・。
この『電磁気学』ノートは、マクスウェル方程式を出発点に、電場・磁場の基本構造から相対論的場の記述、そしてゲージ理論・トポロジーとのつながりまでを一気に見渡すことを目指して書いたものです。教科書的なベクトル解析の説明からはあえて少し離れ、微分形式やホッジ作用素、ポアンカレの補題といった幾何学的な視点を重視しながら整理しています。
序盤では、クーロンの法則・ガウスの法則・アンペールの法則・ファラデーの法則を、電荷保存則とホッジ双対を使って再定式化。電磁場を2-formとして扱い、Maxwell方程式を「」「」の形で統一的に書けることを明示しています。さらに、ベクトルポテンシャル・スカラーポテンシャルから構成される電磁ポテンシャルのゲージ自由度や、ローレンツゲージの導入、そしてダランベルシアンの導出と波動方程式の解法(グリーン関数を用いた解析的導出)にもじっくり踏み込んでいます。
中盤以降では、物質中の電磁場の挙動、電束密度や磁場強度の定義、さらにはプラズマ振動・光の分散・屈折現象なども含めた電磁波の振る舞いを数理的に記述しています。
終盤では、特殊相対性理論に踏み込んでいます。ローレンツ対称性、相対論的な力学の議論を行っています。また相対論的ラグランジアンの導入や解析力学的な視点での展開も行っています。
最後は非ユークリッド時空でのラプラス方程式の境界値問題の扱いまで少し発展させています。
「物理と数学を結ぶ電磁気学の"本質"を理解したい」「教科書より一歩先に行きたい」そんな人に読んでほしい、自分なりの整理ノートです。難しいけど、面白いところがギュッと詰まっています。
電磁気学で基本的と思われる事象をある程度は網羅できているのではないかと思います。
など